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 カサネカンザシゴカイ Hydroides elegans (Haswell, 1883)
推定される原産地 不明
推定される移出地 西南太平洋、オーストラリア
国内での初発見年 1928年
国内での初発見地 和歌山県白浜町
推定される移入手段 船体付着、バラスト水
国内での分布 主に青森以南九州までの太平洋岸および九州東岸
被害状況 瀬戸内海のカキに大きな打撃を与えたほか、養殖網やブイなどへの固着による被害は後をたたないと言われる
・同定のポイント
 殻蓋の上部杯状体には両側に2〜4個の棘を持つ花弁状棘がある
・生態
 内湾の人工構造物やカキの殻などの硬い基盤を石灰質の殻で覆う。発電所等の温排水の影響のあるところや屋内水槽の壁などにも大量に発生する。
 低塩分と塩分濃度の激しい変化に耐性があり、汚濁の強い水域でも生息できるため、内湾域に広く分布しうる特性を持つ。
・文献
岩崎敬二・木村妙子・木下今日子・山口寿之・西川輝昭・西栄二郎・山西良平・林育夫・大越健嗣・小菅丈治・鈴木孝男・逸見泰久・風呂田利夫・向井宏 2004. 日本における海産生物の人為的移入と分散: 日本ベントス学会自然環境保全委員会によるアンケート調査の結果から.日本ベントス学会誌, 59: 22-44.
西栄二郎 2002. カサネカンザシーカキ養殖関係者の大敵. In 外来種ハンドブック, 日本生態学会(編), 村上興正・鷲谷いづみ監修, 地人書館, 東京: 181.
大谷道夫 2004. 日本の海洋移入生物とその移入過程について. 日本ベントス学会誌, 59: 45-57.
日本の海産・汽水産外来種リスト

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